決して広くはない敷地の周りには、古くからの住宅地が多く立ち並び、通常以上の地域密着を必要とする環境。
それはスーパーマーケットを核とし、お客様の日々の暮らしに対応できる専門店舗(1・2階に物販と飲食店舗、3階に屋内駐車場及び屋上駐車場)を備えた3階建て近隣型ショッピングセンターにあたります。
施設面では、世代を超えた交流の場があり、そこでは新たな発見に出会える空間として、《屋上レンタル菜園》《イベント広場》《コミュニティホール及び地域発信のブース》等を配置しました。 また長く愛され続ける施設作りを目指し、自然に馴染む色合いや、目に優しく伝わる色合いをカラーコーディネイトし、共用部の壁面・床面・家具等に採用しました。
尚、デザインモチーフとして、敷地である西区が『徳川家康公による「清須越え」のまちづくりを基礎とした城下町の地域』であることにより、「蔵」や「格子」のある街並みをイメージし、西側外壁面には縦格子ルーバーまた縦強調のサイディング張りを採用、南角面では夜景時にボンヤリと浮かび上がる行燈をイメージしてのガラスの箱を演出しました。
細部にわたり、ちょっとしたアイディアを随所に盛り込んだ建造物となりました。
短期間工期での施工
本件工事場所が住宅地内に建設されるため、地域住民の日常生活に過度な負荷を与えないように、休日や早朝・夜間作業ができないなど様々な制約があり、また、本体工事の着工から工事完成を経てショピングセンターの開業まで、僅か9ヶ月間という短期間での建設工事であるため、途中で施工が止まる事が無いよう、杭打設を始め鉄骨工事までを特に集中して管理しました。
また施工面においては、屋上パラペット部分のPC化で工期短縮を図り、民家に近い外部足場には走行移動足場を採用し、仮設の簡素化や安全・騒音に対して考慮しました。